ボクがわりあてられた
シゴトはパトロールだったんだ
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| いまでもパトロールは日課だよ |
みんなが「ジブンはこれやります」「あれやります」っていってたから
ボクはまいにちやってた、おさんぽをちょっといいかえて
「ボクはパトロールやります」って
立候補したんだよ
みんなから「じゃあ、なにをみてくるの？」「なにをさがしてくるの」
とは、聞かれなかった
だいたい、ネコってそうじゃない
なにか目的があって行動するネコなんて見たことない
ボクもパトロールしておもしろそうなことがあったら
みんなに報告するくらいのつもりで立候補したんだよ
ちなみにりっく兄さんは「懸賞企画をやります」っていってた
だからりっく兄さんは、懸賞企画を雨でも雪でもつづけている
ボクは雨でパトロール行けないときや
ほんとにやることがないときは
りっく兄さんのお手伝いをする
とはいっても、べつにみがかなくてもいい懸賞マシーンを
ぞうきんでこするていどのお手伝いだけどね
でね、このころは、お手伝いも、パトロールもやりあきちゃったから
ときどき、旅に出ているんだ
それを書き溜めて
「#じゅにあ旅行記」にしてるんだけど
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| #じゅにあ旅行記の作者、じゅにあ |
もとはというと、SNSにひとことずつ投稿していたのが始まりだよ
（じゅにあ、注：2021年４月頃からツイッターにポツポツ投稿が始まっている）
パトロールしてたころから、くみたんさんちにちょっとあがりこんでたんだけど
ある日、ほんとにやることなかったから、くみたんさんに
旅に出たいって、相談したんだ
くみたんさんちにはボクのなかまがときどき大勢おしかけて
かってに座布団をならべて
冷蔵庫からウーロン茶とお菓子をだしてミーティングという
ミニパーティングをときどきやってたんだ
だから、その日もくみたんさんちに一番乗りして
座布団とコップをならべてたときに
くみたんさんがきたんで
みんながいないうちにくみたんさんに相談できたんだ
「あのー、ボク旅に出ようと思って」
「じゃあ、おにぎりがいいかしら」
あ、ありがとう
まったく、ひきとめてくれなかったからひょうしぬけしたんだけど
こんなことを思いついたんだ
「おにぎりもいいけど、うらしまたろうみたいにきびだんごおねがいできますか？」
「ああ、
桃太郎のきびだんごね
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| つくりかたをぬすみ見してる、ボク |
いいわよ、あしたの朝までにいらっしゃい」
ということで、くみたんさんは徹夜で作ってくれたみたいなんだ
きびだんごは、
おおむかしの非常食で当時はかんたんに作ることができたんだけど
いまじゃ、人間国宝でもつくるのはむずかしい
なにしろ、工場以外じゃ、だれも作ってないからね
だから、くみたんさんは岡山のきびだんご工場へ見学に行って
きびだんご作りのポイントをノートにぎっしりメモしてきた
そのメモをみながらつくってくれた
三温糖とかはちみつとかをだんご生地にまぜまぜして
電子レンジを500W、3分でチンってならして
あつあつの生地をじょうずにまんまるにまるめて
それを竹串にさして、ささのはでくるんで
きびだんごがかんせいしたんだ
ボクは早朝5時にくみたんさんちのお勝手口をとんとんしたら
くみたんさんが、できたてほやほやのきびだんごを
無言でてわたしてくれた
よくみたら、くみたんさんの目にはなにやらきらりとひかるものが……
あるかもしれないと思ったけど
ご家族のお弁当用でたまねぎきざんでた、にしては
なみだのひとつもでてないくみたんさんだった
その日のうちに
くみたんさんはボクんちの店長さんに
「じゅにあくんがたびだちました」って報告してくれたので
ボクが旅にでたことを店長さんもしることになる
さいしょ、くみたんさんから聞いた店長さんは
超、びっくりしたんだそうだ
（お墓は？？）
でね、ボクは西へ西へとむかったんだ
初日は、天気が良かったからね
てくてくてくてく
どこまでも歩いて行ったんだ
途中でいつものマリスさんとかゆうにいさんとか
毎朝、あいさつしてるひとたちがいつも通りのあいさつしてくれたよ
「おはよう」とか「きょうもがんばろ」とか「よいいちにちを」って
いつものパトロール限界線をこえるときは
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| じゅにあが、パトロール限界線を突破しました くりかえします、じゅにあがパトロール…… |
ちょっと不安になったけど
えいやって飛び越えたよ
どうして西にむかってたのかわかるかな？
いくら何でも、ボクのそのときの思い付きで西にむかったわけじゃない
ちゃんとした理由があるんだよ
それは、東だと朝日がまぶしかったからだ
それでね、神奈川をとおりこして箱根まできちゃったんだけど
そのころはお昼をまわっていたから
くみたんさんのきびだんごをひとつつみあけてみた
それはそれは、まるで月見だんごみたいにまっしろいおだんごで
しょうゆベースのあまじょっぱいソースがかかっている
箱根から富士山をみながら食べると
ほんとにきびだんごはおいしいって思った
昼休憩といっしょに、温泉の足湯をみつけたんで
そこで全身のあせをながして
プルプルして温泉のお湯をふきとばして
すずしい風で茶トラがらの毛皮をかわかした
それで、そろそろ、涼しい風が吹いてきたので
いつものように、太陽光線を背中に浴びて
眠くなるまぶたを両手でひらきながら
とぼとぼ歩き始めた、今日はどこにとまろうかな？
旅っていうのは、旅行とは違うんだよ
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| このきびだんご みたらしだんごとおなじ味だ！ |
旅はどちらかというと冒険に近いんだ
どういうことかというと
新幹線も宿泊も予約済なのが旅行
それにくらべて
旅行日程も移動手段も旅行先もきめてないのが旅なんだ
具体例をあげると
旅行先っていったら目的地の地名になるけど
旅先っていったら、途中の通過地点でその先どこまでいくのか気になるよね
それといっしょだよ
だから、ボクのは旅行記っていってるけど
旅日記というのがただしい
そして旅日記だけど、
ボクの場合は、忘れられないできごとだらけだから
メモなんかとらなくても、あとでいくらでもブログにできる
だけど、みんなにはメモやノートをとることをおすすめするよ
そのメモやノートには
その時の気分や天気、お買い物の値段なんかも書くといいよ
お買い物したら、レシートもはりつけちゃおう
そうしていると、旅ノートができあがる
ボクはスケッチもすきだから、見せられないけど
らくがき程度のまんがもメモの端に書いているよ
うん十年して見返すことがあったらホントに重宝すると思う
だから、ぜひメモやノートはとっておこうね
これはね、お仕事とか学校のノートも一緒だよ
ポイントは時系列に並べて書くことだけど
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| 日帰りになっちゃった、なんで？ |
（おこった順番に書いていくこと：じゅにあ注）
そうすると、整理しなくてもいいし、後から探すのも楽だよ
ノートはバインダー式じゃなくて
糸とじノートのほうが時系列にしやすいからね
さてさて、歩くって、いいことだね
座って文章の構想をねるよりも
歩きながら考える方がいいアイデアがうかぶね
なぜなんだろうね
だけど、キーボードまでは打てないから
文章まではつくれないんだ
だから、こんばん、わすれないように
今日おもいついたことは、今日のうちにかきとめておこうね
そんなことを、考えているとついたついた
うら口のドアのしたあたりにあるねこ用のスイングドア
あ、帰ってきちゃった
まあ、いいか
店長さん、ただいまー
※きびだんごが登場する記事
- てんとうむしくん
てんとうむしくんもきびだんごがだいすきでした - じゅにあ旅行記１にちめ
つくりかたがかいてあります - 大山（だいせん）の旅人
おなかをこわしたときのくすりはゆきみだいふくでした - 富士山に挑戦
旅行の２日目です - 登場人物紹介
食べ物というときびだんごがすき - 海賊船長との戦い
やっつけにいくときは「きびだんご」ですね - 青春１８キップ
旅行といえばきびだんご
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